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翔太FACTORY倉庫

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超重神グラヴィオンcross大戦 第6話

☆プロローグ☆

 の基地…そう斗牙達が囚われている城の一角。コンピューターに囲まれた部屋で一人の子供が目の前にケーブルで繋がれているグランカイザーを研究していた。子供の名はセシル……未来ではDr.オーバーという名で呼ばれている。コンピューターの画面にはグランカイザーのあらゆる情報が映し出されていた。

「これがグランカイザーか…なるほどこの力…古代人機の比じゃないね」

 セシルは立ち上がり。コードで繋がれたグランカイザーの方を見た。

「けどそれだけ……この程度の力では“カイゼル”に遠く及ばない。……【あの方】の情報では“グランカイザー”の力は“カイゼル”を超越すると聞いていたんだけどね」

 コンピューターのモニターがグランカイザーのブラックボックスに変わり。

「その謎を解くにはやはりグランカイザーの“ブラックボックス”を解析しないとダメかな」

 セシルは超人的なスピードでコンピューターのキーボードを打ち込み。グランカイザーのブラックボックスを調べていると。グランカイザーのブラックボックスの奥深くにあるシステムを発見した。

「これは?……Xシステム?」

 モニター画面に“Xシステム”という文字が現れた。そして“Xシステム”には多重の封印が掛けられていた。

「面白いね…この封印をとけばグランカイザーの真の力を引き出せるのか」

 セシルはグランカイザーに繋がれたケーブルをさらに増やし。ケーブルを通じてセシルはコンピューターで“Xシステム”の封印を解いていった。セシルが“Xシステム”の最後の封印を解いたが、グランカイザーは何も起こらなかった……。

「なにも起こらない?どうして……」

 この時。セシルはグランカイザーに起きている出来事を知る由もなかった。




☆本編です☆

 “カイゼル”が破壊した内壁の瓦礫が架け橋に落ちてきて。架け橋は崩れ落ちた。エイジ達はそれに巻き込まれ架け橋の下にへと落ちたがゼフィリスが助けてくれたお陰でどうにか事なきを得たが。両兵は瓦礫の下敷きになり怪我を負っていた。

「両兵さん怪我を…!!」

 両兵の額からジュクジュクと血が滲み出ていた。両兵は血の出すぎでその場に倒れこみ。エイジがは配そうに両兵に問いかけた。

「紅、これくらい大丈夫だ…唾でも付けとけばすぐに直る」

「両兵さん。いくらなんでもその出血じゃ唾ではどうにもならないですよ!!」

「両兵。私の力で直すから。少しじっとしていてくれ」

 エイジがすかさずツッコミを入れ。ゼフィリスが真顔で両兵を見た。両兵は座り込んでいる赤緒を睨み付けた。

「…お前よくそれで人を守るなんて言えたもんだな。守ってもらうの間違いじゃねぇか」

「私…」

「それに柊…なんで服変わってんだ?それに履いてないだろパンツ?」

「み、みたんですか!?」

「見たんじゃねぇ見えたんだっ!」

「えと…それは…その」

「そうか…災難だったな」

 両兵は深いため息つき。哀れみの眼で赤緒を見た。

「違いますよッ。セーフですセーフ!!!」

「…どうして今まで女が戦わないできたか分かるか?弱いからだ……。生まれた時から貧弱で月モノでもともと!こういう世界じゃいろんあハンデ背負ってる。それで戦うことはそうとう覚悟がいることなんだぜ」

「わ…私は…」

「いい機会だぜ良く考えるこった。ゼフィリス頼む」

 両兵がゼフィリスの形相情報を元に傷を治しているとき。赤緒は疲れ果ててその場に眠り込んでしまった。そして昔の夢を見ていた。赤緒が眼を覚ますと両兵が赤緒の膝を膝枕にして寝ていたので思わず立ち上がった。両兵はそのまま頭を地面にぶつけ眼を覚ました。

「っててててててて枕ぐらいなりやがれ!!それで考えはまとまったか?」

「えッ」

「だろうな…寝てたからな」

「……私、八将陣の人に言われたんです『戦う覚悟のない者は人機に乗る
な!!敗者に出来ることはなにもない』って……だから」

「けッ。情けねぇ…それでお前操主やめんのか…その程度の覚悟だったんだな!」

「でも…私じゃ……」

 赤緒の瞳から一過ぎの涙が流れた。両兵は少し困った顔をして赤緒の眼を見た。

「…………泣くなよ。じゃあ話を変えるぞ、お前人機をどう思う」

「?」

「ホレ、好きとか嫌いとかあるだろ」

「……分かりません、使う人によっていいことも悪いこともできるから……けどモリビトだけは何か違う気がします…機械だけどなんだかそうじゃない人のぬくもりの様なそんな感じがします」

「分かった様なこと言いやがって…けど間違ってはないな。お前、前のモリビトの操主によく似てるぜ臆病で…泣き虫でな」

「それって…青葉さんのこと?」

「まぁな。ただ一つだけ違うのはあいつは人機が大好きだってことかな。人機の信じることができるから戦えたんだ。モリビトはお前みたいなお人よしが大好きなんだ。モリビトとはオレも長い付き合いんでなオレも信じられる…モリビトならきっと答えを出してくれる。操主のお前が諦めないかぎりな!」

「……私にまだ出来ることがあるならやってみたい!このまま諦めるのはイヤ強くなって…私も人機を好きになりたい青葉さんみたいに…!」

「上等だ!!じゃぁ……それでモリビトの居場所が分かるハズだやってみろ」

 両兵はポケットからアルファを出し。赤緒にアルファを渡した。

「赤緒さん!斗牙の居場所は分からないんですか?」

「斗牙君ならたしか…地下の牢屋に入れられているとシバさんが言っていました」

「あいつか…」

「なら行こうぜ!!」

「ちょっと待って!」

「どうした柊?」

「……アレっ!?斗牙君の反応がこの下から……」

 エイジ、両兵、赤緒が反応のあった場所に向かうと。牢屋の中で鎖に四肢を拘束された斗牙が壁に吊られていた。

「ひ…ひどい」

「斗牙ぁぁぁぁ!!」

「離れていろ紅」

 両兵は持っていた刀で鎖を斬り裂き。エイジは鎖から解き放たれた斗牙を受け止めた。

「おい斗牙!!しっかりしろ!!!おい……」

 エイジは斗牙の肩を激しく揺らし呼びかけた。斗牙はその呼びかけに答えたかのように眼を覚ました。

「エ…イ…ジ……」

 斗牙は少し喋ったかと思うと再び気を失った。

「おい大丈夫か斗牙ァッ!!」

「エイジ君!……」

「大丈夫だエイジ…斗牙は極度の疲労で気を失っているだけだ」

 ゼフィリスがエイジの耳元で囁いた。エイジはゼフィリスの言葉にホッとしその場に座り込んだ。両兵はそれを確認すると目をギラつかせ。

「おい、そこの柱に隠れている奴…そろそろ出てきたらどうだ?」

 両兵は刀を構え。柱の影に居る何者かに言葉と共に殺気を放った。

「ほお~。我が気配を察知するとは…流石…あのお方の師匠の息子。我が相手にふさわしい!!」

 柱の影から棍棒を持ったバルクスが現れた。

「紅!天空侍を担いで先に行け!!柊お前もだ」

 両兵は言葉を言い終えると。バルクスに飛び掛っていた。エイジと赤緒は促されるようにその場を後にした。両兵の一撃はバルクスの棍棒に受け止められた。

「なに!?」

 両兵は驚いた。バルクスは両兵の刀が棍棒に接触する時に切れ味が一番鋭い垂直角度を外し体全体で刀の衝撃を吸収していた。そのお陰で棍棒は斬れずに両兵の刀と渡しあえた。

「だがまだまだだな……その程度の力ではあの方に遠く及ばない」

「ふざけるな!!」

 両兵は幾重にも刀を振るうが。その全てをバルクスは棍棒で受け止めた。時たま繰り出すバルクスの攻撃は両兵は刀で受け止めるが。バルクスのパワーに圧されぎみであった。

「お前。刀使いの八将陣を知っているのか?」

「知りたくば我を倒してみろ」

「じゃあそうさせてもらう!!」

「!?」

 両兵はバルクスの予想を超えるスピードで動きで棍棒を斬り裂いた。バルク
スは咄嗟にバックステップしていたため薄皮一枚斬られただけであった。

「やるな……」

「逃がさないぜ」

 両兵は地面を蹴り。バルクスとの間合いを詰めトドメの一撃を振りかざすが。両兵の刀はバルクスを斬り裂くことなく目の前で止まっていた。

「アルファか!?」

 両兵は舌打ちした。バルクスは笑みを零し。刀ごと両兵を蹴り飛ばした。

「武器がなくては勝負にならんな……今度は人機で勝負をしてくれる」

 バルクスはアルファを輝かせ。古代人機を呼び出した。




「テメェ!!卑怯だぞッ」

 バルクスの古代人機は両兵に向かい拳を振り下ろした。拳は地面を砕き、その衝撃で両兵は吹っ飛ばされた。両兵は立ち上がり古代人機に斬りつけるが。刀は古代人機の装甲に弾かれた。

「やっぱりダメか……」

 古代人機の手が両兵を掴み。徐々にその手に力が込められていった。

「うわぁぁっあっあっあっ」

「その手を離せ!!」

 エイジの声と共に壁の向こうからグランカイザーが現れ。バルクスの古代人
機に捕まっていた両兵を助けた。

「紅…すまない。斗牙はどうしいた?」

「斗牙ならグランカイザーのコクピットに寝かせています!!それより両兵さ
んは今のうちにモリビトに」

「わ、わかった」

「こいつの相手は俺がします。行くぞ!!」

 エイジの駆るグランカイザーはバルクスの古代人機に体当たりし。そのまま
城の壁を貫き外に出た。

「(構えが少し違う……操主が変わったのか?)」

「行くぜ!!」

 エイジは吼え。背面ブースターでバルクスの古代人機との間合いを詰め右の拳を繰り出した。繰り出された右の拳は棍棒のタービンで上に弾かれ。弾かれたことによりがら空きになったボディに高速回転した棍棒で牙突され吹っ飛んだ。

「強い……」

 エイジは舌打ちしながらも立ち上がり構えをとった。

「もう終わりか?」

「ふざけるなッ。まだ終わりじゃねぇ!エルゴ・フォォォォォム!!」

 エイジはバルクスの古代人機と渡り合うためエルゴ・フォームを唱えグラン
カイザーの真の力を発動させた。

「欠陥の技か……その技はすでに見切った!!その技は強大な力と引き換えに体力を急速に奪う……自滅の技だ!!」

「それまでにお前を倒せばすむ事だ」

 地面を蹴り。バルクスの古代人機に連続で拳を繰り出した。繰り出された拳全てを棍棒で裁いた。

「くっ!これならどうだ!!グラヴィトンアーク」

「その技も見切った!!『棍旋風』」

 棍棒を扇風機のように回しグラヴィトンアークを拡散させた。バルクスは古代人機の体制を低く構え。右手の棍棒を前に構えた。

「行くぞ『ファントム』」

 グランカイザーの回りをバルクスが『ファントム』でかく乱しながら棍棒で連撃を喰らわした。そして今日2度目の牙突がグランカイザーのボディに貫いた。牙突の衝撃でグランカイザーは城の壁に叩きつけられた。

「うわぁぁぁっ」

「手こずらせたな……コレで終わりだ」

 古代人機がグランカイザーに向け棍棒を振り下ろした時。グランカイザーの後ろの壁が崩れ落ちモリビト2号機が現れ。振り下ろされた棍棒を受け止めた。バルクスは後方に飛びモリビト2号機との間合いを取った。

「フン!何かと思えばモリビトか…負けると分かってまだ歯向かうか!?」

「……負けたっていい。負けても諦めなければいいッ!!!」

「フンっ。それこそ敗者の言葉にふさわしい!!!」

 モリビト2号機は背面ブースターでバルクスの古代人機と間合いを詰め。拳を繰り出した。

「貴様の攻撃などすでに…見切ッ……!?」

 モリビト2号機が繰り出した拳はバルクスの見切りを上回り。バルクスの古代人機の顔面を強打し吹っ飛ばした。

「な…何だと!!?」

 バルクスは一時モリビト2号機の予想外の動きに驚いた。

 赤緒は何が起きたか分からず慌てふためいていた。

「あ…アレッ?体が勝手に…」

「オレがやったお前があんまりトロいんでな」

「ウッ」

「ガンバりゃこっちでも操作できるな……。よし動きはオレ導いてやる。お前
はその動作一つ一つにめいっぱい力を込めろ!!」

「は…はいッ。分かりました!」

 モリビト2号機は背面ブースターで間合いを詰めた。

「今のは油断した私の不覚…しかし二度とないと思え!!」

 バルクスは古代人機の右手に装備している棍棒のタービンを回転させ。地面に突き立て、突き立てた棍棒ごと相手に振りかざした。

「ゆくぞ我が奥義『地竜陣』!!!」

 『地竜陣』は地面を砕き。砕いた破片がモリビト2号機を襲った。バルクスは『地竜陣』で砕いた破片に紛れモリビト2号機のとの間合いを詰めた。バルクスは棍棒をタービンを高速回転させ、モリビト2号機に振りかざした。

「受けを我が連撃『棍竜旋』」

 バルクスの駆る古代人機の棍棒による『棍竜旋』はモリビト2号機は防戦するので制一杯であった。

「フハハハハハハハ、どうした?さっきの一撃はやはりマグレか!?だからキ
サマは敗者だというのだ!!!」

 赤緒はバルクスに一度負けた恐怖で身が竦んでいた。それを見かねた両兵が振り向き。

「びびるな!!恐れは直接死に繋がるぞ!」

「でも…でもッ」

「オレがいる。恐れはオレが全部受け止めてやる…お前は頭をカラッポ
にして今出来ることをやればいい」

「……」

「敗者の意地を見せてみろ!!勝ってあいつに言ってやれ!!!」

「うわあああああああッ」

 赤緒は吼え。両腕で『棍竜旋』を受け止めた。モリビト2号機はバルクスの古代人機の棍棒を力任せに砕いた。バルクスの古代人機を両腕で振り払った。

「オートタービンを…こんなことがッ!!?」

「すごい!?これが赤緒さんの力…」

 壁に叩きつけられたグランカイザーの中でエイジが感嘆の声を上げた。

 モリビト2号機は地面を蹴りバルクスとの間合いを詰めた。地面を蹴った反動を生かしモリビト2号機はバルクスに回転蹴りを喰らわした。

「(くそ…なんだこの強さは……!?攻撃一つ一つに迷いがない…そんなことが可能なのか!?)」

 バルクスは悪態をついた。

「ハァハァ…」

「(へッ。土壇場の根性もよく似ていぜ)」

「…だがッ負けん!!我が理想のため…負けるわけにいかんのだ!!!」

 バルクスは足から長剣を出し。体制を低く構え、右手の長剣を前に構えた。

「(あの構えは…)紅、柊、今からオレの言う通りしろ!柊、『お前の超能力もどき』…使うぞ!!」

「「はいッ!!」」

「『ファントム!!!』」

 バルクスは高速移動術『ファントム』で瞬間的に音速を超え。モリビト2号機とグランカイザーとの間合いを詰めようとした。

「グラヴィトンアーク」

 グランカイザーが放ったグラヴィトンアークはバルクスの古代人機が通過する地面に打ち込まれた。グラヴィトンアークは地面を砕き、バルクスの『ファントム』は砕かれた地面に足を捕られ本来のスピードが出せなかった。

 モリビト2号機は足のブースターを使い。バルクスの高速連撃『ファントム』背面飛びで交わした。背面飛びの回転を利用しバルクスの古代人機にカカト落としを喰らわせ怯ました。

「今だッ」

 両兵が叫び。

「『ビートブレイク!!!』」

 赤緒の血続の力『人機破壊』の力をバルクスの古代人機のコアに叩き込ん
だ。バルクスの古代人機は激しい衝撃を受け、その場に音もなく崩れ落ちた。

『八将撃破』

「敗者は…私か……モリビト…いや柊赤緒!トドメをさせ!」

「どんな理由があったとしても人の命を奪う権利なんてない!!これは勝者の
言葉よ!!!」

 赤緒は疲れたように座り込み深い息をついた。

「………………」

「柊…どうした!?」

「なんでもありません。さあ帰りましょう!」

 戦いの後。エイジと赤緒はシャノンと合流し地球に戻ろうとの基地の出口に向かった。来た時のようにドラグーンが機体を覆い隠す作戦が使えなかったので、シャノンはモリビト2号機に乗り込んだ。

「(結局ここにも刀使いはいなかった…いや…いたことはいたが、しかし…あいつは…)」

 2機の機体が出口に差し掛かると。謎の古代人機が待ち受けていた。

 「今度はオレと遊ぼうぜェ」





 その頃。パスQマシーンを強奪したマモルはギャレオとフュージョンしてガイガーになり地球に逃げていた。そしてその報告を受けたアースガルツは修理が完了したGグラディウスで出撃した。そしてガイもそれを追うようにガオファーで出撃。先回りし京都上空でマモルをガオファーとGグラディウスで挟むように捕まえた。

「マモル何故あんなことをした?」

「時間がないんだ!これもすべてこの世界を守るためなんだ……邪魔するならガイ兄ちゃんだって容赦しないよ」

「あんたわかってるの自分がやったことが……どれだけ人に迷惑かけたか?」

「多少の犠牲は仕方がないんだ」

「多少の犠牲ですって……そんな言葉ですむと思ってるの」

 パピヨンの死の報告を受けていたミズキは。世界の為だとかふざけた事を言うマモルが許せなかった。

「五月蝿い!五月蝿い!!五月蝿い!!!ガオーマシンっ」

「マモル……ガオーマシン」

 マモルはミズキの言葉に耐え切れずガオーマシンを呼び出した。ガイもマモルに続く様にガオーマシンを呼び出した。

「「ファイナルフュージョン」」

 2人は同時に叫び。ガオファー、ガイガーは空に舞い上がり胸部からEMトルネードが放たれた。それぞれのガオーマシンはEMトルネードに入り。回りを囲みながらドリルガオーは足にライナーガオーは腕に最後にステルスガオー背部に合体し。EMトルネードが晴れた。

「ガオ!ファイ!ガー!!」「ガオ!ガイ!ガー!!」

 京都上空に2大勇者王が現れた。……その間にGグラディウスという微妙な位置関係である。2大勇者王は京都の街に降立ち。

「ガイ兄ちゃん。パスQマシーンのお陰で僕はガオガイガーと一つになれた…コレが最強の勇者王の力なんだね……」

「マモルお前は間違っている!!そんなものは力じゃない」

 ガオガイガーは右腕を掲げ。ファントムリングがはめられ拳を高速回転させた。

「街中でそんなものを放てばどうなるのかわかっているはずだ」

 ガオファイガーの胸部からファントムリングが現れ、右の拳を少し後ろに引き拳を高速回転させた。

「僕は間違っていない…間違っているのはガイ兄ちゃんのほうだ」

 ガオガイガーとガオファイガーの放ったブロウクンファントムは中間でぶつかり合った。威力が同じのため相殺され互いの拳は元の位置に戻った。ガオガイガーは既にガオファイガーとの間合いを詰め。ガオガイガーはドリルニー(膝蹴りを)ガオファイガーの胸部喰らわし後方に飛ばされた。

「ソルグラヴィトンキャノン」

「プロテクトウォール」

 ガオファイガーの援護をするようにGグラディウスはソルGキャノンをガオガイガーに放ったが。ガオガイガーは左腕を翳し空間湾曲能力を持つバリア結界でソルGキャノンを防いだ。

「プラズマホールド」

 ガオガイガーはプラズマホールド(腕から放出した電流)でGグラディウスを拘束し、そのままビルにぶつけた。

「ブロウクンマグナム」

 ガオファイガーは背面ブースターで加速し。ガオガイガーが放ったブロウクンマグナムを交わし。その加速を生かしガオガイガーに体当たりし吹っ飛ばした。ガオファイガーは上空に舞い上がり。

「よーしゴルディマーグ」

「相手はマモルだぞいいのか?」

『ガイっ』

「急げ!!」

 怒りに満ちた声で命に言い放った。

『勇者の判断を信じる!!ゴルディオンハンマー発動承認!!』

 大河長官がゴルディオンハンマーを発動させるために鍵で封印を解いた。

『りょ、了解…ゴルディオンハンマーセーフティーディバイスリリーブ』  

 命は胸のポケットから黄金のカードを出し。そのカードを叫びながら機械に通した。

「オレぁ知らねぇーぞ」

「ハンマーコネクト!!ゴルディオンハンマー!!!」

 ガオファイガーの右腕にゴルディマーグが変形した巨大な右腕が装着された。その右腕でゴルディオンハンマーを持つと同時にGストーンが急激に活性化され。ガオファイガーは金色に輝いた。

「うぅぅぅ…それなら!!ヘル&ヘブン」

 ガオガイガーは立ち上がり両腕を開いた。マモルが『ヘル&ヘブン』と叫び。右手に破壊の力、左手に再生の力を集めた。

「はあぁぁぁぁ」

 ガイは叫び。ゴルディオンハンマーから釘が現れ、それを左手で持ち。ガオファイガーは背面ブースターでガオガイガーに近づいた。

「ゲルギムガンゴォーグフォ……フゥン」

 マモルはガオガイガーの左右の手に集まった破壊の力と再生の力を両手に凝縮した。と同時にGストーンは急激に活性化し緑色に輝いた。

「ハンマーヘル!!」「ウィィィィタァァァァァ」

 ガオファイガーの放った『ハンマーヘル』とガオガイガーが放った『ヘル&ヘブン』はぶつかり合い、ゴルディオンハンマーは砕け散った。本来ならゴルディオンハンマーは攻撃目標を光の粒子に分解するが。ガイの少しの躊躇い、
『ハンマーヘル』という条件が重なったためゴルディオンハンマーは砕け散った。

「ゴルディ」

 ゴルディオンハンマーの爆発でガオファイガーは後方に飛ばされた。ガオファイガーがどうにか立ち上がり。

「まさか?」

「そうだよガイ兄ちゃん…僕には出来るんだ真のヘル&ヘブンが」

 マモルは再び破壊と再生の力を両手に凝縮した。凝縮すると同時にガオファイガーは破壊と再生の力の奔流に拘束された。ガオガイガーは両腕を組んだ状態でガオファイガーに突撃した。

「ウヲォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」

 ガオガイガーがガオファイガーにトドメを刺そうとした瞬間。蒼き機体が破壊と再生の奔流を破り現れた。後に続くようにモリビト2号機が降立った。最後に半壊しかかった謎の古代人機が墜落してきた。







 謎の古代人機の強襲はエネルギーの少ないモリビト2号機、宇宙経験のないエイジの駆るグランカイザーを絶体絶命の窮地に追いやった。エイジはエルゴ・フォームを唱えグランカイザーで応戦するも、謎の古代人機のスピードに翻弄され空回りするだけだった。

「ほらほらどうした!!ずいぶん勢いなくなったじゃねえか……」

「にゃろ!グラヴィトンアーク」

 謎の古代人機は容易くグラヴィトンアークを交わした。

「それで攻撃しているつもりか?攻撃と言うのはこういうもんだよ『死神乱舞』」

 謎の古代人機の背中から大きな鎌が現れ。背中と足のバーニアでグランカイザーとの間合いを詰めた。持っていた鎌でグランカイザーを滅茶苦茶に斬りつけた。

「どうだこれが…攻撃というもんだよ……はっははははははっははははっはははははははは」

「ひ…卑怯者!」

 赤緒は謎の古代人機に向かい叫ぶが。

「そらほめているのか!?オレはお前等が戦闘で力を消耗するのを待っていたんだ!!これこそ卑怯という名の頭脳戦だ!!!そして空中戦でオレのバーゴイルシザースに適うはずないんだよ」

 バーゴイルシザースは『死神乱舞』をモリビト2号機に放とうとした時。グランカイザーがモリビト2号機の陰から現れ右の拳を繰り出した。その拳はバーゴイルシザースを翳めただけであった。

「チッ!!翳めただけか」

「触りやがったな……オレのバーゴイルシザースに触りやがったな!!テメェ許さん!!死ね!!『死神乱舞』」

 バーゴイルシザースは怒り狂ったようにグランカイザーに鎌を斬りつけた。赤緒は助けに入ろうとしたがエネルギー残量少なく動けずにいた。

「これで終わりだと思うなよ『魔女狩り』」

 バーゴイルシザースは持っていた鎌に力を凝縮し鎌を振り下ろした。振り下ろされた鎌はグランカイザーの左腕と腕との間接を斬り裂き・破壊した。

「うわあぁぁぁっ」

 グランカイザーの斬り裂かれた痛みた操主であるエイジにダイレクトに伝わり。その痛みで悶え。その場に倒れた。

「エイジ君」

「はっはははははははははは!!そろそろ楽にしてやるよ……『魔女狩り』」

 バーゴイルシザースの放った渾身の『魔女狩り』は宇宙空間を斬り裂いただけであった。

「なに!?テメェどうやって避けやがった?」

「…………」

 グランカイザーからは言葉は返ってかなかった。

「今度は外さネェ死ね死ね死ね死ね死ネェ!!」

 バーゴイルシザースが振り下ろした鎌をグランカイザーは半身で避けた。

「お前がエイジを……よくも……許さない!!」

 コックピットスフィアの中では気がついた斗牙がエイジを後方に寝かせ操主を代わっていた。グランカイザーは斗牙の思いに同調しコックピットスフィアに無数のコードが現れ。そのコードが斗牙と繋がり。グランカイザーは姿を変化していった。破壊された左腕は再生。フォルムもより戦闘的になり。頭部のアンテナが分かれ4本になった。

「姿が変わろうがバーゴイルシザースの敵じゃネェんだよ『死神乱舞』」

 バーゴイルシザースの放った『死神乱舞』はグランカイザーに当ることはなかった。振り下ろされた全ての鎌はグランカイザーが紙一重で避けていた。

「当らネェだとふざけんな!!これならどうだ『魔女狩り』」

 バーゴイルシザースが鎌を振り下ろすよりも早く。グランカイザーはエルゴと力を凝縮した拳をバーゴイルシザースの鎌に叩き込んだ。

「エイジの受けた痛みを思い知れ!!グラヴィトンアーク」

 コレまでにないほどの高出力のグラヴィトンアークがバーゴイルシザースに放たれた。バーゴイルシザースはグラヴィトンアークをギリギリで避けたもの
のその余波を受け流され。機体は地球の引力に引っ張られ落下していった。



 



「モリビト2号機!?」

 琉菜は呟いた。

「…………」

 エィナは蒼き機体を見て言葉をなくしその場に硬直してしまった。

『いかん!!グランカイザーのXシステムが発動したのか!?』

『ジーク。Xシステムってなに?』

 当たり前のようにアヤカがサンドマンに質問したが。アヤカの言葉を無視して振り返った。

『オペレーターメイドの諸君。直ちにXコードを入力しグランカイザーのXシステムに封印を掛けてくれ』

『『『了解しました』』』

 言われるがままにオペレーターメイドはコンソールでXコードを入力した。グランカイザーに変化はなかった。

『サンドマン様!Xコード受け付けません』

 マリニアがサンドマンに報告した。

『くっ!!不正なアクセスによって封印が解除されたのか』

 サンドマンは毒づいた。

『こうなったら強制合神するしか方法がない……。ミズキ、琉菜、エィナ頼む!!』

「わかったはサンドマン」

『エルゴ・フォォォォォム』

 サンドマンがサンジェルマン城の司令室で叫び。ファントムシステムのGeoミラージュのスフィアから重力子フィールドがグランカイザーを包むように形成された。Geoジャベリンが二つに別れドリルが付いたほうが左腕にミサイルの付いたほうが右腕にGeoキャリバーが左足にGeoスティンガーが右足に最後にGeoミラージュが胸部に合体し。重力子フィールドが晴れた。

「「「炎皇合神!ソルグラヴィオン!!」」」

 降臨したソルグラヴィオンの各部分からは火花が飛び散り今にも暴走しそうな状態であった。

『ダメです!!強制合神のお陰で出力は落ちましたが。内に溜まった重力子エネルギーが今にも暴走しそうです』

『早く外部に放出させないと』

『斗牙!!』

 皆の必死の呼びかけも斗牙の耳には届かなかったが。後ろに寝ていたエイジに届いた。

「ってててててててて」

『『『エイジ様』』』

 オペレーターメイドの声がハモった

『エイジこのままではグランカイザーが暴走する!!どうにかして斗牙を止めてくれ』

 エイジは斗牙の肩を揺らし正気を戻そうとしたが反応がなかった。

「すまん斗牙」 

 エイジは斗牙の首元に手刀をぶつけ気絶させた。斗牙が気絶すると繋がって
いたコードも離れた。エイジは斗牙を横に寝かせ。エイジはグランカイザーのコンソールスフィアを操り。

「ソルグラヴィトンノヴァ!!」

 内部に溜まった重力子エネルギーをソルグラヴィトンノヴァで放出し。グランカイザーの暴走を止めた。

「邪魔をするなお前から!!」

 マモルは叫び両手に破壊と再生の力を凝縮した。と同時に破壊と再生の力の奔流がソルグラヴィオンを拘束した。

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 ガイが叫び。ガオファイガーは立ち上がり両手を開いた。

「ゲルギムガンゴォーグフォ……フン。ウオォォォォォォォォォォォォォォォォ」

 ガオファイガーの右手に破壊の力、左手に破壊の力が集まり。両手を組み破壊と再生の力を凝縮した。と同時にGストーンは急激に活性化し緑色に輝いた。

 ガオファイガーとガオガイガーは両手を組んだまま互いに突撃した。

「ハアァァァァァァァァァァァァァァ」「デアァァァァァァァァァァァァァ」

 ぶつかり合うガオファイガーのヘル&ヘブンとガオガイガーの真のヘル&ヘブン。その衝撃はすごく光が迸っていた。だが真のヘル&ヘブンの威力にガオファイガーの拳は徐々に砕けていった。

「今こそ僕は…ガイ兄ちゃん超えるんだ」

「忘れたのかマモル…勝利するのは勇気あるもだ!!」

 ガイの言葉に答えるようにGストーンの力がさらに高まり。

「ハァァァァァァァァッ」

 ガオファイガーの両手はガオガイガーの両手を砕き。両手はそのままガオガイガーのコア掴み・抉り取った。ガオガイガーはコアが抜かれると同時にヒビ
が入り爆発した。




☆エピローグ☆
 戦いの爆炎に紛れいつの間にかバーゴイルシザーズ姿を消していた。あの戦いの後。グランフォートレス、GGG万能力作驚愕艦カナヤゴが京都の街に降立った。

「ガイ兄ちゃん痛いよ…痛いよ……」

「すまないマモル…あの時は」

「僕はこの世界を守るために一刻も早く……」

「だがマモルお前は」

 ガイが顔を俯くとマモルの口に笑みが毀れた。右手をガイに翳し。皆に聞こえない声で呪文を呟き始めた。

「トゥーラティオ……ベグスナーツ……サフテォオー…ダグースコクツゥー……」

 マモルは音もなく後方に飛ばされた。

「騙されるな!!そいつはラティオじゃない」

 爆発に巻き込まれ行方不明になっていた“アルマ”Jジュエルの力を発動したマモルを攻撃した。

「君は!?生きていたのか……」

 マモルはアルマの攻撃により光の砂となり消滅した。マモルの傍らに置いてあったパスQマシーンをガイが捕ろうとした時。ピアデケムと呼ばれた黒きド級戦艦が現れ。その戦艦から一人の男がパスQマシーンを強奪しピアデケムと共にESドライブで彼方に消えうせた。

「ソール11遊星主……」

 そして世界が混ざりこんだ戦いは世界の破滅?世界の再生?へと加速し始めた




続く



☆次回予告☆
 ひと時の平和……それは新たなる敵が現れる前触れであった……
 月から現れたハンターの攻撃でDWは致命的な傷を受けてしまった
 ソルグラヴィオンの前に立ちはだかった青龍、白虎、玄武、朱雀の真意とは?

次回 超重神グラヴィオンcross大戦第7話『我が剣に断てぬ者なし』に続く


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